頭痛|枚方市樟葉駅より徒歩約7分 つじ脳神経外科クリニック 楠葉|片頭痛 脳卒中 くも膜下出血 脳内出血 脳梗塞 脳腫瘍

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頭痛

頭痛とは

頭痛とは、頭の痛みや重みなどのことをいいますが、大きく2つ(一次性頭痛と二次性頭痛)に分類されます。この2つの違いは「命に係わらない頭痛」(一次性頭痛)か「命に係わる頭痛」(二次性頭痛)であるかどうかです。そのため、まず命に係わるものかどうかを診断する必要があります。

診断の際は詳細な問診などを行い、二次性頭痛が疑われる場合は、必要であればMRIなどを用いた検査を行います。主な一次性頭痛、二次性頭痛は以下の通りです。検査の結果、二次性頭痛と診断された場合は、その原因である病気の治療が優先されます。

一次性頭痛

片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛 など

二次性頭痛

脳卒中(くも膜下出血・脳内出血・脳梗塞)、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫 など

一次性頭痛について

片頭痛

ズキズキとした痛みが頭の片方もしくは両側に現れます。痛みの出る頻度は人によって異なり、週に1度の場合もあれば、月に1、2回程度ということもあります。痛みを一度感じると数時間~3日ほど続くようになります。また頭痛が起きる前には、視野の一部が見えにくくなったり、目の前にフラッシュのような光が瞬いたりするなどの前兆がみられることもあります。

片頭痛は脳血管の拡張により三叉神経が刺激されるために生じると考えられています。なお、症状を訴える方に女性が多く見受けられるのも特徴です。治療法としては2種類あり、頭痛による発作を早めに鎮める治療か、頭痛発作を毎日の服薬で起こりにくくする予防療法があります。早めに発作を鎮めるには、主にトリプタン系薬剤を用います。予防療法ではカルシウム拮抗薬、β遮断薬などが使用されます。

緊張型頭痛

頭や首の筋肉が緊張、収縮することで起こるとされる頭痛が緊張型頭痛です。同じ姿勢を長時間続けていることによる血行障害(肩こりや首のこりなど)や日頃のストレス、眼精疲労などで起きると考えられています。

頭が締め付けられるような痛みがあり、痛みは首から後頭部にかけて感じることがあります。痛みというよりは頭重感、もしくは頭に何かが乗っかっている感じという表現をする方もおられます。また、人によっては、めまいや立ち眩みが生じます。なお一度痛みが出ると数時間~数日間ほど続きます。治療については、頚椎牽引や電気治療やマッサージなどのリハビリテーションを行ったり、場合によっては鎮痛薬や抗うつ薬を使用することがあります。

群発頭痛

片側の目のくぼみの部分からこめかみにかけて、何かでえぐられたような耐え難いほどの痛みが目に伴うほか、目の充血や涙、鼻水などが生じることもあります。

このような症状が現れる群発頭痛は、頭部の血管拡張によるものではないかと考えられており、とくにアルコールやタバコなどが誘発要因とされ、男性に多いのも特徴です。一度頭痛が起きるとその症状は1~2ヵ月ほど続きます。なお、頭痛は1回起きると数十分~数時間程度続きます。やがて頭痛は起きなくなるのですが、半年~数年が経過した後に、また耐え難い痛みが現れるようになります。この痛みを抑える薬として、トリプタン系薬剤やエルゴタミン製剤が用いられることもあります。100%酸素吸入が効果的であるという報告もあります。

二次性頭痛について

何かしらの病気の症状として起きる頭痛が二次性頭痛で、この場合は脳血管の疾患や脳腫瘍、髄膜炎など脳や頭部の疾患が原因であることがほとんどです。二次性頭痛が現れる代表的な疾患は次の通り。

脳卒中

脳卒中とは、脳血管に障害が起きた状態の総称ですので、脳血管障害とも呼ばれます。脳の血管が破れたり詰まったりすることで、その発症部位の機能が失われてしまう病態を言います。
脳卒中は大きく分けると「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3種類に分けられます。

脳梗塞は血管が詰まって、その先の脳細胞が壊死するなどの障害を受ける疾患、脳出血は脳の細かい血管が破れて脳の中で出血する疾患、くも膜下出血は血管のこぶ(動脈瘤)が破れ、くも膜下腔(脳を覆っている3層の髄膜のうち、2層目のくも膜と3層目の軟膜の間の空間)に出血をきたす疾患になります。

くも膜下出血

脳の血管というのは、くも膜の下を通っているのですが、この血管に動脈瘤(こぶ)や動脈硬化が生じるようになると、血圧が上昇した際に破裂することがあります。その後破裂で出血した血液は、くも膜と脳のすき間にどんどんと広がるようになります。この病態をくも膜下出血と言います。先天的な血管異常や高血圧が動脈瘤の原因になりやすいと言われています。なお、一度出血した動脈瘤は、短時間のうちに再出血するおそれもあるので、入院による絶対安静が必要となります。

発症は突然であり、激しい頭痛、吐き気、嘔吐が何の前触れもなく起こり、そのまま意識を失うことが多いです。出血が少なければ意識が回復することもありますが、出血量が多い場合や、脳内に血液が流れ込んだような場合には、死に至ることや重篤な後遺症が残る可能性もあります。

治療では、動脈瘤が再び破裂しないようにすることが大切です。そのため開頭による手術か、カテーテルを使った血管内治療が行われます。

脳内出血

脳内出血とは、脳の中にある細い血管が破れることで出血している状態です。出血までの発症メカニズムですが、高血圧による血管壁へのダメージなどから血管の動脈硬化を招き、そして脆くなっている脳の血管に、さらに高血圧による強い圧力がかかり続けることで、ついには破れて脳の中で出血を起こすことがあります。これが脳内出血です。

脳から出血した血液はやがて固まって血腫になり、この血腫が大きくなると、脳の内部の圧力(脳圧)が高くなったり、血腫が周囲の正常な脳細胞を圧迫したりします。こうしたことによる脳細胞のダメージにより、麻痺や感覚障害などの後遺症を招くことが多く、重症例では意識障害、最悪の場合は命にかかわることもあります。
症状としては、頭痛、めまい、吐き気や嘔吐、片方の手足の麻痺やしびれなどがあります。頭部CT、頭部MRAやMRI、脳血管造影などの検査を行うことで、診断をつけます。

治療としては、薬物療法か手術療法になります。薬物療法では、血圧を下げる効果のある降圧薬、止血薬、脳のむくみを取る薬などを使用します。開頭して血腫を除去し、出血部分をバイポーラという器具を用いて電気凝固したり、止血機能のある物質(サージセルやアビテンなど)を用いて止血したりといった手術を行うこともあります。

脳梗塞

脳梗塞とは、脳の血管が詰まったり、狭まったりして血流が悪くなることで起きる疾患です。単に血管が詰まると一口に言っても主に2つのタイプに分かれます。

ひとつは、動脈硬化を起こして血管が狭くなり、やがて詰まっていく脳血栓症です。なお脳血栓症には、首や脳の比較的太い動脈で起きるアテローム血栓性脳梗塞、脳の細い血管が詰まることで起きるラクナ梗塞に分類されます。
もうひとつのタイプが、心臓などでできた血のかたまり(血栓)が流れてきて脳の血管を塞いでしまう脳塞栓症です。この場合、大きな脳梗塞を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
そのほかにも、一時的に脳の血管は詰まったが、すぐに血流が再開するという、脳梗塞の前触れとして起きる一過性脳虚血発作もあります。

症状としては、いずれのタイプも同様で、舌が麻痺して呂律がまわらない、体の片側の手足が麻痺する、しびれがあるなどです。検査及び診断をする方法としては、頭部MRI、CTなどを用いて診断するほか、心電図や血液検査も行います。

治療法については、脳梗塞を発症してから4~5時間以内であれば、t-PAという血栓を溶解する薬を用います。また、発症後長時間が経過した場合やt-PAの効果が認められないと判断した場合は、手術やカテーテルを用いた血栓除去などが行われることがあります。さらに後遺症を抑えるために治療の早い時期からリハビリテーションも行います。

脳腫瘍

脳腫瘍とは、脳と脳を取り巻く組織に生じる腫瘍を総称した呼び名です。乳幼児から高齢者まで、あらゆる世代に発症がみられるのが特徴でもあります。CTやMRIによる検査を行えば、ほとんどの脳腫瘍に診断をつけることができ、腫瘍の部位だけでなく、その腫瘍の種類まで多くはわかります。

脳腫瘍には良性と悪性があります。良性の脳腫瘍であれば、短時間で増大したり、他の器官へ転移するということはありません。そのため、手術での切除で、ほぼ完治します。また悪性の場合も手術による切除を行いますが、短時間で増大したり、転移する可能性もあるので、ケースによっては放射線治療や化学療法も行います。

脳腫瘍で現れるとされる主な症状(慢性的な頭痛、吐き気や嘔吐、視力低下など)が見られたら、速やかに脳神経外科で検査してもらうことが大切です。早期に発見することができれば、それだけ治療もしやすくなりますし、治療を受けて完治すれば、普通の生活に戻ることも容易になります。

慢性硬膜下血腫

頭を強く打つなどの頭部外傷が原因で、三層構造になっている髄膜の硬膜とくも膜の間にジワジワと時間をかけて出血し、そして血液の塊ができてしまう疾患が慢性硬膜下血腫です。高齢者や男性に発症することが多く、アルコールをよく飲む方、抗血小板薬や抗凝固薬などを服用している方に起きやすいと言われています。

なお、症状につきましては、頭を打ってから数週間から数ヵ月ほど遅れて出ることが一般的です。歩行時にふらつく、頭痛や吐き気が現れる、しゃべりづらい、ボーッとしている、もの忘れがひどい(認知障害)といったことがみられ、重症になると意識障害の原因になることもあります。

症状などから慢性硬膜下血腫が疑われる場合は、頭部CT、頭部MRI、血液検査などから診断をつけます。検査の結果、慢性硬膜下血腫と診断された場合、症状があれば手術療法となります。手術では、頭蓋骨に小さな穴を開け、そこから溜まった血の塊を吸い出すという血腫除去術が行われます。なお、症状が現れないという場合は、経過観察あるいは漢方薬による治療となります。

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